営業の概要

当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加により景気は緩やかな回復基調で推移いたしましたが、地政学的不安定さが長期化するなか、物価の上昇や米国の政権交代による今後の政策動向など先行きは依然不透明な状況が続いております。このような環境の中、当社を取り巻く事業環境は、当社の主力製品であるディスプレイパネルが自動車市場やVR市場向けで受注が堅調に推移したこと、また、半導体・電子部品では、エネルギーや電子部品向け受注が増加したことから堅調に推移いたしました。

この結果、売上高は5,280百万円(前期比14.7%増)となりました。損益につきましては、売上高が増加したことや前期に計上した減損損失により減価償却費が減少したことなどから、営業利益は323百万円(前期は655百万円の営業損失)となり、経常利益は366百万円(前期は552百万円の経常損失)となりました。また、投資有価証券売却益11百万円などを特別利益に計上したことから、当期純利益は360百万円(前期は1,669百万円の当期純損失)となりました。

ディスプレイ

タッチパネル用導電膜は、自動車やVR機器向けで受注は低調に推移いたしましたが、液晶パネル関連製品の受注は引き続き堅調に推移いたしました。この結果、売上高は1,600百万円(前期比10.5%増)となりました。

モビリティ

モビリティ向け薄膜製品は、主力製品である自動車向けカバーパネルは、中国国内における対応車種の販売低迷の影響を受け厳しい状況で推移いたしました。この結果、売上高は1,225百万円(前期比17.7%減)となりました。

半導体・電子部品

半導体・電子部品向け薄膜製品は、テストウェハーや次世代エネルギー、プリンター部品向け受注は引き続き堅調に推移いたしました。この結果、売上高は1,520百万円(前期比24.2%増)となりました。

その他

その他の薄膜製品につきましては、設備投資や開発投資環境に回復の兆しはみられるものの、受注は依然低調に推移いたしました。一方、薄膜関連部材や装置販売などソリューション取引による売上は大幅に増加いたしました。この結果、売上高は934百万円(前期比110.6%増)となりました。

品目別構成比および最終製品別構成比

構成比