営業の概要
当事業年度におけるわが国経済は、企業収益の改善や設備投資需要の底堅さに加え、インバウンド需要の回復が景気を下支えし、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、地政学的リスクの長期化に加え、年度後半における中東情勢の急速な緊迫化による資源価格の上昇や物流停滞の懸念、さらには米国通商政策の不確実性や物価上昇などから、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社を取り巻く事業環境は、当社の主力製品であるディスプレイが用いられる自動車市場において、中国市場での競争激化に伴う減産影響から持ち直しの動きが見られディスプレイ関連製品の受注は堅調に推移いたしました。また、半導体市場におきましては、生成AI関連投資の拡大やデータセンター需要の増加を背景に、半導体需要は引き続き堅調に推移いたしました。一方で、電子部品市場におきましては、産業機器向けは堅調に推移いたしましたが、民生機器向け需要は弱含みで推移いたしました。
この結果、売上高は6,008百万円(前期比13.8%増)となりました。損益につきましては、売上高の増加や生産性向上に努めたことなどから、営業利益は341百万円(前期比5.4%増)、経常利益は429百万円(前期比17.3%増)となりました。また、固定資産売却益32百万円、投資有価証券売却益25百万円などを特別利益に計上いたしました。さらに、今後の業績見通しを踏まえ、繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、回収が見込まれる部分について繰延税金資産を計上し、法人税等調整額(益)に186百万円を計上いたしました。以上の結果、当期純利益は638百万円(前期比77.2%増)となりました。
ディスプレイ
ディスプレイ向け薄膜製品は、車載向け液晶ディスプレイパネル用帯電防止膜の受注は低調に推移したものの、カバーパネル用反射防止・防汚膜の受注は下期後半にかけて大きく増加いたしました。この結果、売上高は2,855百万円(前期比16.5%増)となりました。
半導体・電子部品
半導体・電子部品向け薄膜製品は、テストウエハー向けを中心に受注が安定的に推移いたしました。また、監視カメラや産業用プリンターヘッド、次世代エネルギー向けなど、用途拡大が期待される分野の受注は引き続き堅調に推移いたしました。この結果、売上高は1,876百万円(前期比31.9%増)となりました。
その他
その他の薄膜製品につきましては、g.moth®やg.slip®などのナノ構造体製品の売上や各種テスト基板向けの受注は安定的に推移いたしました。また、成膜加工関連部材の売上は大幅に増加いたしました。一方で、装置販売ソリューション関連の取引実績は当期においてはございませんでした。この結果、売上高は1,277百万円(前期比9.3%減)となりました。
品目別構成比および最終製品別構成比